食中毒を予防しましょう!
今回、家庭でできる食中毒の3原則を御紹介します。
梅雨入りしジメジメした季節になると、気温も上がり、湿度も高くなって、微生物の繁殖にとって最高の条件が整います。食中毒の辛い症状(腹痛、下痢、嘔気、嘔吐、発熱)に悩まされる前に、しっかりと予防しましょう!
食中毒予防の3原則
- 菌をつけない
- 菌を増やさない
- 菌を殺す
「菌をつけない」→手洗い
手洗いの方法、知ってますか?(爪を短く切る。服装は袖が汚れないような半袖等着用)
- 手首の5cm位上まで流水で十分手を濡らす。
- 水を止めて石鹸を十分泡立てる。(固形石鹸の上でも細菌は繁殖できるため、液体石鹸が望ましい。石鹸を泡立てる事により、洗浄力が増します。)
- 両手のひら、手の甲と手の横をよく擦る。指先は入念に。指の間もよく洗う。手首も忘れずに。
- 指先を上に向けて流水で30秒以上洗い流す。(水が衣服や床にはねないように)
- 手洗いが終わったら、清潔なタオル(使い捨てペーパータオルがベスト)で完全に水分を拭き取り、乾かす。
手洗いのタイミングは?
- 外出から帰ってきたとき。
- 料理の前、食事の前。
- トイレの後、排泄処理の後、清掃の後。
- 見た目に汚れてるとき。
- 迷ったら、とにかく手を洗う。
「菌を増やさない」→食品の適切な保存
夏場に多い食中毒を引き起こす主な細菌
- 黄色ブドウ球菌
- 皮膚や粘膜に常在している菌。傷口の膿の原因菌。傷口のあるときは手袋をして調理しましょう。
- サルモネラ菌
- 鶏卵やネズミに汚染された食べ物などが食中毒の原因となります。卵を割る前に汚れてないかチェック。
- 大腸菌
- 腸管に常在している菌。トイレ後、手洗いをしましょう。生野菜はよく洗い、食肉は十分過熱しましょう。
- 腸炎ビブリオ
- 海水程度の塩分を好む菌なので魚介類に分布。魚介類は調理前によく洗いましょう。
細菌は、一定の環境と栄養条件で繁殖します。食品の保存温度に気をつけて下さい。
(大量調理施設衛生管理マニュアルより抜粋)
- 常温
- 砂糖、穀類加工品(小麦粉、澱粉)、液体油脂など
- 15℃以下
- ナッツ類、チョコレート、チーズ、練乳など
- 10℃以下
- 食肉、ゆでたこ、生食用かき、魚肉加工品、固形油脂、卵、野菜類、牛乳、クリーム、バターなど
- 4℃以下
- 魚介類
- -15℃以下
- 冷凍食肉製品、冷凍食品など
「菌を殺す」→消毒
家庭にある消毒剤でいうと、キッチンハイターやミルトン(次亜塩素酸)がポピュラーかもしれません。 消毒剤の使用は効果的ですが、これらの消毒剤には細胞毒性があり手アレの原因となりますので、必ず手袋などを着用して使用しましょう。
消毒剤の使用方法のポイント
- 濃度
- 薄すぎると効果なし。濃すぎると経済上、環境汚染、副作用の原因となります。
- 時間
- 必要以上の接触時間を。時間、濃度は消毒剤の容器に記してあります。
- 温度
- 温度は高いほうが効果的。20℃以上で使用してください。
- 洗浄
- 有機物(汚れ)、洗剤をよく洗い落としてから、消毒液と接触させてください。
- 用時調整
- 使う時に調整をし、調整後は速やかに使用して下さい。時間が経つと濃度変化が起こり、消毒効果も落ちます。