イビキ かきますか?
少しでも心当たりのある方、「睡眠時無呼吸症候群」という言葉をご存知でしょうか?
「春眠暁を覚えず」という言葉もありますが、夜寝ているのに日中眠い、やる気がおきないという症状はありませんか?気持ちよさそうに、スヤスヤ寝息をたてて寝ているのではなく、一緒に寝ている人が心配になるようないびきをかくと言われたことはありませんか?
睡眠時無呼吸症候群(SAS:サス)って?
睡眠中に呼吸が停止し、十分な換気が行われず熟睡感がない、いびきをかく、日中眠くなる、 起床時の頭痛などの症状が現れます。下の眠気テストを行ってみてください。
眠気テスト
※各項目に点数をつけて、合計点を出して下さい。
- 0点:眠くなることはない
- 1点:眠くなるかもしれない
- 2点:しばしば眠くなる
- 3点:まちがいなく眠くなる
- 座って読書をしているとき
- テレビを見ているとき
- 人がたくさんいる場所で座って何もしていないとき(例えば会議や映画鑑賞中)
- 乗客として1時間、車(電車)に乗っている時
- 午後横になって休憩しているとき
- 座って誰かと話しているとき
- 昼食後、静かに座っているとき
- 運転中、渋滞や信号待ちで止まっているとき
数字の合計が10点以上だと、SASが強く疑われます。
この他にも、肥満、不眠、夜間のトイレの回数が多くなる、うつ状態、むくみなどの症状もみられる場合があります。
原因は?
SASのほとんどが閉塞型無呼吸によるものです。 仰向寝により舌根沈下、軟口蓋後壁の落ち込みがおこり気道の閉塞をおこし、SASの原因となります。
合併症は?
健康な人と比べて、高血圧は3倍、心疾患は約5倍、脳卒中の発症率は10倍高いと言われています。 さらに多血症、糖尿病、不整脈の合併率は高く、突然死のリスクを高める可能性があります。また、居眠り運転の原因ともいわれています(山陽新幹線の運転手さんの居眠り運転もSASが原因)。
検査方法・費用は?(当院の場合)
検査は機械を指と鼻に装着し、一晩ご自宅で寝ていただくだけです。 検査ご希望の方は、まずお電話でご予約をしていただき(TEL 0476-47-5011)、検査当日の夕方にご本人の診察と機械の貸し出しとなります。 翌日の午前中に機械の返却をしていただきます(返却はご家族でOKです)。 費用は約3500円(保険診療、3割負担の場合)です。
治療方法は?
軽症の方には、生活習慣の改善(減量、節酒、禁煙)を行っていただきます。 もし重症のSASと診断された場合、医院から貸し出すCPAP(シーパップ:鼻マスク式の気道に陽圧をかける呼吸器) を睡眠中に装着していただきます。月1回の診察(約4800円、3割負担の場合)が必要となりますが、 装着当日より睡眠の質が改善され、日中の眠気の消失、起床時の爽快感などの治療効果が見られます。 副作用はありませんが、マスク装着時の違和感、冬場の空気の乾燥などがあります。 治療期間は人により様々で、生活習慣の改善とともに、CPAP非装着時に症状が現れなければ治療は終了となりますが、 目の悪い人が眼鏡をかけるような感覚で、気長に治療に取り組んでください。